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がん検診のおすすめ

1. がんによる死亡者数は年間35万人超え、死亡原因の第1位

日本人の死因第1位は悪性新生物(がん)によるもので年間35万人を超え、国民の2人に1人が生涯のうちに何らかの「がん」になり、3人に1人が「がん」で死亡するといわれています。しかし、がん検診により早期発見、早期治療を行うことでがんによる死亡率を減少させることが可能となります。がんによる死亡率を少しでも減少させるため、がん検診の受診をお勧めします。

2. 救命の効果があります
がん検診のメリットは早期発見、早期治療による救命です。症状のない健康な人を対象にしているため、がんが早期の段階で発見されます。「精密検査が必要」と判定されたら早期がんを見つけられるチャンスと考え、精密検査を受けるようにしましょう。早期であれば治せる可能性は非常に高く、治療も軽くすむことが多いので身体的にも経済的にも負担が軽減されます。

3. がん検診でがんが100%みつかるわけではありません
がん検診のデメリットは、1、優れた検査でも100%の精度ではありません。見つけにくい場所や見つけにくい種類であればある程度の見逃しがあり、がんが発生してからある程度の大きさになるまでは検査で発見することはできません。2、がん検診では本来生命状態に影響しない、治療しなくても症状を起こさないがんを見つける場合があります。これを「過剰診断」といいます。3、がん検診で「がんの疑い」と診断され、精密検査を受けた結果、「がんではなかった」と判定されることが多くあります。これを「偽陽性」といいます。4、検査によって身体に負担がかかってしまうことがあります。X線検査で使うバリウムは便秘になることがあります。内視鏡では出血や穿孔(穴があくこと)をおこすこともあり、放射線には被曝の問題もあります。いずれにしても極めて低い可能性ですが、注意深く検査を行ってもこれらの偶発症をゼロにすることはできません。

がん検診 メリット・デメリット
メリット デメリット
・早期発見・早期治療により命を守る
・がんの治療が容易
・「異常なし」が確かめられた安心
・100%の精度ではありません(偽陰性)
・過剰診断・偽陽性があります
・偶発症を招くことがあります


4.死亡率の減少が認められるがん検診
科学的な方法によって、がん死亡率の減少が認められ、厚生労働省の指針に定められた検診は下表に示す通りで、検診は定期的に受診することが重要です。

対象臓器 効果のある検診方法 対象者 受診間隔
問診に加え、胃部エックス線または胃内視鏡のいずれか 50歳以上
(当分の間、胃部エックス線検査に関しては40歳以上に実施も可)
2年に一回
(当分の間、胃部エックス線検査に関しては年1回の実施も可)
子宮頸部 問診、視診、子宮頸部の細胞診、および内診 20歳以上 2年に1回
乳房 問診および乳房エックス線検査(マンモグラフィ) 40歳以上 2年に1回
質問(医師が自ら対面により行う場合は問診)、胸部エックス線検査および喀痰細胞診(ただし喀痰細胞診は原則50歳以上で喫煙指数が600以上の方のみ。過去の喫煙者も含む) 40歳以上 年1回
大腸 問診および便潜血検査 40歳以上 年1回


5.がん検診を受診された方へ
がん検診は継続して受診して頂くことが重要です。今回の結果に異常がなかった場合でも次回のがん検診は必ず受診して頂くことをお勧めします。また、症状のある場合は速やかに医療機関を受診してください。

※精密検査を受診されたかたへ
精密検査結果は、今後の検診の精度を高めるため、市町村、検診機関と共有されます。また、最初に受診した医療機関と異なる医療機関で精密検査を受けた場合は、最初に受診した医療機関にも精密検査結果が共有されます。


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