健康のとびら
項目名 | 解説 |
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原発性胆汁性肝硬変 | 自己免疫反応の関与が指摘されていますが、完全にはその機序不明な慢性の肝内胆汁うっ滞に始まり、最終的には肝硬変に至る疾患です。その病態としては、肝内の門脈域にある小ないし中等大の小葉間胆管の慢性の非化膿性破壊像が特徴的とされています。中年女性に好発し、他の自己免疫性疾患を合併している場合もあります。慢性の肝内胆汁うっ滞の結果として、皮膚のかゆみが最も多く、黄疸がこれに続きます。黄疸がいったん現れると、消えることはなく少しづつ増えることが多いようです。そのほか、高脂血症に由来する皮膚の黄色腫、肝腫大、カルシウムとビタミンDの吸収障害による骨粗鬆症などを伴います。長期の胆汁うっ滞が続くと、最終的には胆汁性肝硬変となり、高度の黄疸、腹水、浮腫、出血傾向、門脈圧亢進に関連する脾腫、血小板減少症など、通常の肝硬変の末期にみられる症状が現れるようになります。 |